2018-04-27 Fri
私達の断熱・省エネのお師匠様といえば野池さんその野池さんが、「じっきょう家庭科資料」という高校の資料にパッシブデザインについて書かれました。
とてもわかり易いのでご紹介します。
以下野池さんの文章です。
パッシブデザインとは,機械設備に頼らず,建物に様々な工夫を凝らすことで,「冬暖かく,夏涼しく,自然光で明るく」を実現し,室
内の快適性と省エネルギーを目指す設計技術のことです。ここで「パッシブ(Passive)」という表現が使われているのは,能動的(A
ctive)に機械設備を使って快適性や省エネルギーを実現するという発想と対比させるためです。パッシブデザインでは,建物の周
りにある太陽や風などの自然エネルギーをうまく受け止めて活用することを強く意識します(パッシブデザインはあらゆる建築物に
適応できる設計技術ですが,本稿では一戸建て住宅を対象にした記述になっていることをご了解ください)。
例えば,冬に建物の南面に当たる日射量は大きく,そこに大きな窓を設けることで多くの日射を室内に取り込み,室温の向上を図
ります。部屋にいて,直射日光を身体に浴びるとポカポカと心地よいですが,パッシブデザインではさらに断熱性能や蓄熱性
能を向上させることで取り込んだ日射熱を室内に維持させ,日中だけではなく夜まで部屋全体を暖めることを目指します。このよう
な設計技術は日射熱利用暖房,パッシブソーラー暖房などと呼ばれます。
こうした建物が実現できれば,暖房エネルギー消費量が削減されるのはもちろん,エアコンで暖房するよりも快適感の高い室内環
境が実現されます。日射熱によって暖められた部屋では空気がほとんど動かない一方,エアコン暖房では気流を感じることで
快適感が損なわれるからです。また床暖房は快適感の高い暖房設備ですが,暖房エネルギー消費量が多くなるというデメリットが
あります。
夏の夜に風をうまく取り込むことも自然エネルギーの活用として有効です。夜に外気温が下がる地域では,外の涼しい風をエア
コンの代わりとして使うという発想として有効です。冷房エネルギー消費量の削減になることはもちろん,エアコンが苦手な
人に合致した方法です。
前段の件です。
全13ページあり、とてもわかり易く書かれています。
すべて読みたい!!
と言われる方、差し上げますので言ってくださいね。
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2018-04-25 Wed

厄年のお参りに行ってきました。
この仕事をしていると、今年はどこどこの方角へ行くとあまりよろしくない、とか言い出すと仕事にならないので
あまり迷信めいたことは信じないようにしているのですが、ここのところちょっとした“しくじり”が多いので
女房が心配して行ってきた次第です。
2枚あるのは、一つは私の分、一つは女房の分だから。
そう、同い年なんですね・・・・
それはいいとして
いえづくりでも、あまり心配しすぎてもダメ
最低地鎮祭さえやっておけば、もうこれで万全!!
って思って、良い方へ良い方へ考えていくことが大切だと思います。
そうすれば、自然と物事が良い方へいく
そう思います。
人間万事気持ちが一番ですから。
2018-04-22 Sun

昨日は息吹木の家の職人さんたちに集まってもらっての業者会
愚息が帰ってくるということもあり、開催しました。
いろんな変遷を経て、何人もの職人さんが変わっていったりしましたが
今の体制になって本当にいい職人さんばかりになりました。
本当におかげさまです。
かといって
これから厳しい時代を迎えようとしているこの業界
改めて皆様にお願いしたのは
それぞれがいい仕事、丁寧な仕事を心がけるのはもちろんのこと
次に控える職人さんのしごとのことを思いやって
自分だけではない、チームとして、チーム息吹木としてどうやって行けばいいのか
常に考えて仕事をしていってほしい。
そんなことをお願いさせていただきました。
そうすることによって
これから迎える冬の時代、なんとか生き抜いて行けるのではないか
これからは、徹底的に安くするか、丁寧にいい仕事をしていくしかない
そんな時代になるでしょうから。
2018-04-20 Fri

町の工務店ネット春の勉強会のツアーに参加してきました。
京都、和歌山、大阪と巡るツアー
最新の建物から古民家改修まで、幅広い勉強会
とても勉強になり、刺激を受けることができました。

建築士さん、町工のめんばーのコラボの家
せまーい土地に立つ24坪ほどの家
とてもそんな小さな家に思えないほど開放的で伸び伸びとした様子
そして、
全体にスッキリとしてとても納まりがいいしつらえ
とても参考になりました。

Msさんによる古民家再生の家
中の様子は、フェースブックなど公的なものにはあまり・・・ということから外のみですが
古い建物と、新しい部分と、それぞれが素敵で、とてもマッチしている
これぞ、建築設計!! という見事な技の数々
とても勉強になり、私もこういう物件を手がけたい!!!
という想い、とても強く感じました。
今回のツアー
この5月から帰ってきて一緒にやることになった愚息も同行
建物もさることながら、町工の全国のメンバーさんたちとの顔つなぎもでき
これまた、収穫の多いツアーとなりました。
2018-04-17 Tue

私達は、建築家として当然図面というものを書きます。
一般の皆様なら、上記のようなものを思い浮かべるのかもしれません。
この場合だと、いわゆる間取り図というもの
実際にお客様とやり取りする際には、こういったグラフィック化したものを多く使います。
こんな方が、素人のお客様にはずっとわかりやすいから、なんですね。
でも、これは残念ながら図面とは言えません。

図面と言うは、例えばこんなもの
これは、詳細の納まり図といって、間取り図面(人のうちの詳細図は見せられないので)ではありませんが
なんか線ばかりのわかりにくい図面なんです。
でも、実際に現場で活躍しているのはこんな線ばかりのもの
こうしないと、実際の寸法というものが正確には出ない、というのが理由
だから必要とあれば、原図といって、実際の大きさのものをベニア板などに書くこともあります。
これらの図面が、現場でのプロ同士のコミュニケーションツール
だから、とても大切なもの。
今これからも、納まりの詳細図を描いて、現場に持って行って打ち合わせ。
弊社のように、一軒一軒違う家を造る場合にはとても大切な作業です。
2018-04-13 Fri
先日書いた断熱施工時々誤解を受けるのが
ウールブレスだから大丈夫!?
だとか
うちは硬質ウレタンフォームを使っているから大丈夫!?
だとか、よく言われるんですが、それを使えば本当に大丈夫なの?っていうお話
まずは性能面でのお話
例えばさっきの硬質ウレタン
ウレタンといえば、高性能な断熱材の代表としてよく登場するのですが
先日も、この断熱材を、あるローコストの会社が使っているらしい、という話を聞いて、「そりゃすごい。」ってことで調べてみると
厚さが25ミリ・・・・
以前申し上げた通り、断熱材ってsをの物性と厚みによって決まります。
硬質ウレタンフォーム 熱貫流率 0.024(いいもので)
厚み25ミリ ということは 0.025÷0.024 = 約 1.043
この数字、熱抵抗値っていうんですが、これが断熱材としての性能
ちなみに、安物の代表でよく言われるグラスウール断熱材 100ミリ
熱貫流率 0.05 で 0.1÷0.05 = 2
熱抵抗値って多いほうが偉いので・・・・・・・
つまり
断熱材何を使っているか、が問題ではなくて、何を何ミリ使っているかが性能の肝
次に施工
グラスウールやウールブレスなどの繊維系断熱材が一番問題なのはこのこと


隙間 しっかり空いてますよね。
こんなことでは、断熱にならない、って素人さんでも解ります。
しかし
こんなこと、結構当たり前にあるらしい、っていうのも事実なのかも
ここまでひどくなくても、断熱材が、何かの事情で邪魔になるようなことがあれば・・・・
それを押し込めたり、どかしたり・・・・
そんなことは結構日常茶飯事???
だから
先日弊社は、構造賢学会をやって、断熱材もどう施工しているのか
構造と共に見ていただきました。
断熱材・・・・・
誰が入れてるかって??
私が入れてます。
こんな事書いている私は、もちろん、どう入れるべきか、どうすべきか、分かってますから
そして、私が入れていれば、他の職人さんが勝手にいじることもないし
万一いじっても、毎日のように通っている私が直してます。
そんなこと繰り返していると職人さんも、断熱のやり方や大切さ、理解してくれるようになります。
このこと以外にも、断熱の肝って、その種類によっていろいろとありますが
要は、理屈が分かって、いかに丁寧にするか
ってことが一番大切。
そういう意味では
やっぱ全部の施工も一緒ですかね。
2018-04-12 Thu
昨日は、CHL岡山の会議今回は、大阪から野池さんがやってきての講義
考えてみれば(考えなくても)、CHLは、野池学校で温熱を学んで、試験を受けて、省エネアドバイザー拠点となった
会社の集まり
だから、野池さんはいつまでも私達のお師匠さま
いくらアドバイザー拠点だからと言っても忘れていることは沢山、こうしてお師匠さまをお迎えして
もう一度復習するのも大切ですよね。
ということで、今回の学びは、温度シミュレーションと、その実測について
自分が造った家が、どういう性能で、どういう温熱環境なのか?
それを事前にシミュレーション、そして、実際の温度測定
その繰り返し
簡単なことのようですけど、きちんとは出来ていないことに反省
OBさまのとつながりはきちんとあるんですが、全棟温度測定というわけには・・・
でも、やっぱり、なん棟かに一つや2つはやっていって
自分のやっていることに、きちんと裏付けをとることの大切さを感じ直しました。
5月からは弊社の愚息も帰って来ることですし
時間をきちんと取って、やるべきことやっていかねば
そんな感じです。
やっぱこうして他社の皆様と集まったり、お師匠さまの言葉を聞いたり
刺激を受けることが大切ですね。
2018-04-09 Mon

つやまのFMさま邸
ウールブレス断熱材を施工中です。
いつも申し上げる通り
こ断熱材を壁に施工していくと
ほとんどの方が、触ってみて、「なんか良いですね。」っておっしゃいます。
そう、なんか良いんです。
なんか良い、なんて、なんか嘘くさい!
って思うでしょ。
でも
これは、触って感じた人だけがわかる感覚
だから、嘘くさい、って思う人は是非とも感じてみてください。
感じないとわからないこと、世の中には沢山ありますから。
で、今回は
良いんです、良いんです、だけでなくウールブレスの良いところのご紹介

ウールの良いところ沢山ありますけど
私のイチオシは、調湿してくれるってところ
だから、湿度が高くなると、湿気を吸い込み、逆に低くなると放出します。
このことがあるから、羊さんにはダニがつかない、って言うことなんですね。

このグラフからもそのことが解りますが
対して一般的な断熱材は、全く調湿していない、ってことも解ります。

そうこれも。
ウールブレスは、最大で重量対比 約34%もの水分を繊維内に保持することができます。
一般住宅(延床面積40坪・2階建て)の場合、ウールブレスで家を包むと500mlのペットボトル約152本もの水蒸気をウールブレスに
保持することができます。
なんて偉そうに書いてますが
これは、ウールブレスを取り扱っているITNジャパンさんの資料です
ご興味のある方は是非ともこちらからどうぞ。
ウールブレスの魅力がますます解るでしょう。
2018-04-05 Thu
業界紙の記事で面白いものを見つけたのでアップします。タイトルは、「男性よりも女性の方が温熱環境に魅力感じる」というもの
住宅の温熱環境に対する魅力は性別によってかなり差があることがわかった。旭化成建材(東京都千代田区)快適空間研究所と旭リサーチセンター(東京都千代田区)ハビトゥス研究所が、首都大学東京、駒沢女子大学と共同で行った調査の結果だ。
温熱環境が良い住宅で魅力に感じることを男女別でみると、「家のどの場所にいても快適に過ごせる」では男性36.3%に対し、女性53.3%と17ポイントの差がついた。「健康的に体調良く過ごせる」という項目についても男性56.8%に対し、女性65.6%、「暑さ・寒さのストレスがなくなる」でも男性が36.9%、女性が47.0%と、ともに10ポイント近い差があった。女性の方が男性よりも温熱環境に魅力を感じていた。温熱環境の向上により、男性よりも女性の方がさまざまな家事行動が楽になるとイメージしていることが影響しているようだ。

実際、窓ガラスの断熱性能と家事行動との関係を見ると「家の中が暑くて料理をするのが億劫に感じる」比率は、シングルガラスの住まい(グラフ クラスA)は60.3%だったが、Low-Eペアガラス+トリプルガラスの住まい(同クラスC)の人は32.5%だった。

温熱環境の良さが女性にとって住まいの魅力になることを示す結果だ。
どうでしょう??
家の中にいる時間を考えると、いま時点では女性のほうが圧倒的に長いし、やることも多いので室内環境
特に一番わかり易い温熱に対して敏感である、ということなんでしょうね。
ということは
温熱に力を入れ、プラスアルファとして、空気感にこだわっている弊社
やっぱり間違いではない、ってことですよね。